ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
光輝と一緒に病院に来た俺は、光輝の検診が終わった後、待合室で、空我先生が暇になるのを待っていた。
「おっ。どうした暁斗。光輝と一緒に帰んなくてよかったのか?」
待合室をキョロキョロして光輝を探しながら、先生は言う。
光輝はもう帰ったハズだ。……いや、俺が知らせたくなかったから、先に帰らせた。
「……空我先生、何とかなんないんですか」
立ち上がり、俺は言った。
「俺は妖斗との約束を叶えたいです」
「たとえそれで死んだとしても……か?」
胸ポケットからタバコとライターを取り出すと、ライターをつけてタバコを吸い、気だるげに空我先生は言う。
「な……っ!?」
顔を歪ませた俺を見て、空我先生は悲しそうに目じりを下げて笑った。
「……暁斗、ついてこい」
そう言って、空我先生は歩き出した。俺は、慌ててその後を追った。