ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「裏総長……」
俺は、空我先生の言葉を確かめるように繰り返した。
「ああ。お前にはまず白龍の裏総長になってもらい、ゆくゆくは虹蘭よりもさらに上。つまり、白龍だけでなく、この東京の暴走族全体を取り締まる裏社会の神様になってもらう。黒蜜蝶ってのは全国No.1の族だ。それを復活させて総長になるってんなら、誰もが崇めるような奴じゃなきゃダメだ。ただの全国トップに君臨する裏総長じゃあダメなんだよ。
……俺ならお前を神様にできる。その体が全く悪化しない方法で喧嘩をレクチャーし、虹蘭を説得して、白龍をNo.2からNo.1にさせることだってできる。
でも、予想外のことが起きたらすぐに命を落とすハメになるかもしれない。
……それでもやってみるか?」
俺の顔を覗き込んで、空我先生は陽気に笑った。
「……やらせてください。このままいる意味がないままでいるのは嫌です」
俺は、空我先生の目を見つめて言った。
「ククッ、よく言った」
目を見開いた後、空我先生は、そう言って満足そうに笑った。