ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
まるで頭をトンカチで殴られてるかのような、酷い衝撃が俺を襲った。
「は?」
《……光輝、妖斗が暁斗を見つけたのは5年ほど前だ。それまで、つまりは妖斗が両親の遺産だけじゃ足りないからって、借金をしてまで暁斗の治療を病院にお願いするまで、暁斗は、ほとんど死んでたような状態だったんだよ》
ほとんど死んでた?
「………どういうことですか?」
《妖斗の両親の死体を喰蝶が管理してたのは覚えてるよな? それと同じように、暁斗の体も、喰蝶が管理してたんだ。
それで、喰蝶はどうやら病院には預けたけど、治療費は本当に少ししか払わなかったらしくて。俺の両親とか、たくさんの医者が代わりに金を出したんだけど、本当はそんなのしちゃいけないことだし、生活もあったからその金も多くなくて……》
「——つまりなんなんだよ!!」
焦れったい言い草にイライラして、俺は叫んだ。
《……暁斗はその間の5年間、水だけ飲んで生きてきたようなもんだってことだ。……目覚めたら奇跡ってのは、文字通り、そんなことありえないハズだったからなんだよ》