ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「嘘だろ……?」
嘘じゃないことがわかってても、俺は思わずそう言わずにはいられなかった。
……そんなの本当に信じられない。
信じたくない。
後十年もしないで、兄さんは死んでしまうなんて。
《光輝、人生が短いなら、暁斗の好きなようにさせるのも手なんじゃないか?》
「そりゃあそうでしょうけど、でももしそれで兄さんが早く死んだら、妖斗は……っ!!」
《……あいつはまた、自殺しようとするだろうな》
あくまで淡々と、そう先生は言った。
「じゃあ一体、どうすればいいんですかっ!」
《……わからない。俺達にできることは、せいぜい最善の策を考えることだけだ》
「ああもう、分かりましたよ!!」
俺は投げやりにそう叫び、電話を切った。