ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「兄さんっ!!」
病院の屋上に着くと、俺は直ぐにドアを開けて叫んだ。
「よう、光輝」
「ようじゃないよ。俺と話がしたかったなら、すぐ帰ってくればよかったじゃん。なんでわざわざこんな所で……」
「誰にも聞かれたくなかったから。家じゃさ、妖斗達が早く帰ってきたりしたら、長く話できないだろ?」
口角を上げて、兄さんは作り笑いを浮かべた。
「……それは、そうだけど」
「それが嫌だったんだよ。――光輝」
名前を呼ばれたその時、一瞬で空気が重くなったような気がした。
「頼みがある。――妖斗に、俺が総長を降りようとしてるって伝えてくれないか?」
「えっ? ……兄さん、何……言ってんの?」
目を見開き、俺は震えた声で言った。