ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~



 ――くそが!!


 クソッ!!


 コンビニに駆け込み、俺は、雑にATMにカードを突っ込んだ。

「妖斗、よろしく(・・・・)


 そして、さっき言われた4桁の暗唱番号――4649を、震えながら打った。


 金を引き落とす前に残高照会してみると、カードにはいっていたのは、一千万だった。


 給料の半分どころか、全額入ってるじゃねぇかよ……。


 誰かにバレないよう、フードを深く被りなから、俺は静かに泣いた。


 俺じゃ、紅葉さんを助けに行けない……。まだ、そんなことできるほど、強くなれてない……。


 その事実が、どうしようもなく悲しかった。








< 60 / 139 >

この作品をシェア

pagetop