ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
行くな~光輝side。
本気で助けたい。
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――ガンガン!!
「おい、神楽利亜をだせ!今すぐに!!」
妖斗が逃げてから1時間ほどがすぎた10時頃、俺と翼咲は、白龍の奴らに急遽連絡をし、妖斗を総出で探してもらうよう促した。
そして、それから俺達は、真凛や聖理奈と共に、あの利亜のいる刑務所に来ていた。
「何だ君たちは。もう面会時間はとっくに過ぎてるぞ」
警察の人が、顔をしかめて、叫んだ俺に向かって言った。
「……すみません。無理を言ってるのは分かってるんです。でも、どうしてもその人に今会いたいんです。
……今じゃなきゃ、ダメなんです」
兄さんが眠るのを待ってから来たから、こんな時間になってしまった。
非常識すぎるのはわかっていた。それでも、妖斗を探すのを明日に後回しにすることなんて、出来なかったんだ。
「そうは言われてもねぇ……」
「君たち!!どうしたんだい?」
その時、前喰蝶を始末した時にお世話になった警察の人が、騒ぎが気になったのか、警察署を出てきてくれた。
「実は……」
「え、次楽くんがいなくなった? それは大変だ!!君、早く彼らを面会させて!」
「え、でも先輩、時間が……「いいから!!」
その声に促され、警察の人が渋々と通してくれたため、俺は心底ほっとした。