ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~


「だったら、ずっと家にいればいいじゃないですか」


「正気か?そんなのお荷物も甚だしいだろ」


「それでも!!今にも泣きそうな顔をしてる人を、ほっておくことなんてできませんよ……」


「は? 俺がそんな顔してるわけねぇじゃん。とっくに心なんか壊れてんのに」


 自分を嘲笑うかのように、紅葉さんは言う。


「……そんなことないですよ。だって、今だって流れてます」


 俺は、紅葉さんの頬についていた涙を指で拭った。


「フッ。本当……だな。お前さ、しつこいよ。すげーしつこい。ムカつくくらいしつこいし、お節介なの。自覚してる?」


「……弟達にお節介だと言われたことはありますよ」



「じゃあそこ直せよ。ホント、ムカつく……」


 涙を流しながら、紅葉さんは掠れた熱っぽい声を出した。

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