ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
人生なんて、簡単に壊れる~妖斗side。


人生なんて簡単に壊れるって、誰かに言われているみたいだった。

……嫌だ嫌だ。冗談じゃない……。

なんで、目が開いてない?

なんで、声が聞こえてないんだよ?

「兄さんっ!!!」


「「妖斗っ!!」」

直後、けたたましいバイクの音と、光にぃと翼にぃの声が聞こえてきた。

「「兄さんっ!?」」

2人が、俺の上に覆いかぶさってる兄さんを見て声を上げた。

「つ、翼咲、空我先生呼べ!」

「もう呼んでる!」

バイクの後部座席にいた翼にぃが、携帯を耳に当てながら、慌てた様子で言った。

光にぃは降りると、急いで俺の元に駆け寄ってきた。

「妖斗、大丈夫か? 何があった?」

心配そうな顔をして、光にぃが言う。


「わっ、わかんない。兄さんが突然倒れて……」


嫌だ。嫌だ嫌だ。嫌だ。

……お願い。


お願いだから、もう俺から何も奪わないで……。



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