ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「……ああ、大丈夫だ。けど、やっぱりまだ身体が完全回復してないから、これからもこういうことは頻繁に起こるだろうな」
空にぃは苦虫をかみ潰すような顔をして、聖理奈の頭を撫でた。
「……だからってどうすればいいの!兄さんいつもいつも笑ってて、俺達に弱音なんて滅多に吐いてくれないんだよ?」
思わず八つ当たりするみたいに言ってしまった。
俺じゃ兄さんを助けられないの……?
「そこなんだよなー。あいつ意地っ張りだから。だから妖斗、お前が管理しろ。ちゃんと面倒みろ。な?」
俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でて、空にぃは言う。
「――あいつが疲れてるかどうか本人に聞かずに見破れんのは、お前だけだ」
空にぃが、俺の耳元で囁く。
「……っ、うん!」
俺は涙を拭って、笑って頷いた。