甘いものには毒を
始まりは……
ザクザクザクと雪を踏みつけていく音がやけにデカく耳障りだと一人の男は考えていた。
思えば去年、秋頃から降り始めた雪はだんだんと降らせ、飽きることがないように止めとなく続く。
世の中はクリスマスの賑わいを見せ、街も人々もキラキラと輝きを放っていた年末は一人部屋にこもり着々とあるものを完成に近づかせ予定に間に合わせようと暇さえあれば作業を続けていた。
何が不満なのか外出するたび恋人を見つけてわざと肩をぶつけ素知らぬ顔で過ぎていくを繰り返す。
ひどい時は仲良く繋がれた手を無理矢理に引き裂き恋人の真ん中を堂々と歩く強行突破までしていた。
「たく、怠いな…」
独り言を呟き、それは白い息と共に宙を舞い消えていく。
ふと気になり後ろを振り返るとまた仲良さげに体を寄せて歩く一組の恋人がやってくる。
内心溜息を吐き、見て見ぬ振りをするため歩き始めてみたが、ふつふつとイラつく何かが沸き起こりストッパーのようなものが取れた気がすると、全力で恋人めがけて猛ダッシュを始めた。
そのことに気がつかず、仲良く歩く様子に余計怒りは燃焼し、ついに肩を勢いよくぶつけ、男を転ばせた。
それに気づいてないふりをし、咄嗟に近くの曲がり角へと消えていく。
思えば去年、秋頃から降り始めた雪はだんだんと降らせ、飽きることがないように止めとなく続く。
世の中はクリスマスの賑わいを見せ、街も人々もキラキラと輝きを放っていた年末は一人部屋にこもり着々とあるものを完成に近づかせ予定に間に合わせようと暇さえあれば作業を続けていた。
何が不満なのか外出するたび恋人を見つけてわざと肩をぶつけ素知らぬ顔で過ぎていくを繰り返す。
ひどい時は仲良く繋がれた手を無理矢理に引き裂き恋人の真ん中を堂々と歩く強行突破までしていた。
「たく、怠いな…」
独り言を呟き、それは白い息と共に宙を舞い消えていく。
ふと気になり後ろを振り返るとまた仲良さげに体を寄せて歩く一組の恋人がやってくる。
内心溜息を吐き、見て見ぬ振りをするため歩き始めてみたが、ふつふつとイラつく何かが沸き起こりストッパーのようなものが取れた気がすると、全力で恋人めがけて猛ダッシュを始めた。
そのことに気がつかず、仲良く歩く様子に余計怒りは燃焼し、ついに肩を勢いよくぶつけ、男を転ばせた。
それに気づいてないふりをし、咄嗟に近くの曲がり角へと消えていく。
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