そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
うとうとしながら布団にくるまっていたけれど、何度もハッと目が覚めるので少しも寝たような気がしない。
スマホで時刻を確認したらいつの間にか21時を過ぎていた。

東條さんはもう帰ってきたかな。

会いたい気持ちと会いたくない気持ちが入り交じり布団にくるまったまま、じっと耳をそばだてた。

扉の向こうで誰かの話し声が聞こえている。

やっぱり帰ってるんだ。柳本さんと話してるのかな。

ドクンドクンと鼓動が大きくなっていく。

トントン

部屋の扉が控えめにノックされた。

「入るぞ」

その声は東條さんだ。

私は思わず布団を鼻の上まで上げ、扉の方に視線だけを向ける。

そっと扉が開き、東條さんが伺うような表情で少し身をかがめて入ってきた。

「起きてる?」

「・・・・・・はい」

目だけでじっと東條さんの顔を見つめる。

「どう?調子は」

「今朝はありがとうございました。随分楽になりました」

「今、翼は帰ったよ。あいつにも世話になったな」

「はい、本当に、何から何まで」

「・・・・・・って、お前どうして顔隠してる?」

そう言うと、東條さんは無表情のまま顔半分隠していた布団を下に降ろした。

「いきなり、何するんですか?」

顔を露呈したら、自分の気持ちが丸見えになりそうだったから隠していたのに。

慌てて首まで下ろされた布団を持ち上げる。

「ふん」

東條さんは少し意地悪な目をして口もとを緩めた。

「朝と比べて顔の赤みもだいぶん引いたし浮腫も取れてる」

そんなこと見るために布団を剥いだの?

どうして、こんなに優しくするの?

ドキドキしている私なんかお構いなしに、その直後私の額に手を当てる。

「ん。大丈夫だ。明日一日休めば仕事に復帰できるんじゃない?子供のような回復力だな」

「子供って・・・・・・」

くすりと笑う東條さんの手のひらが触れている場所が一気に熱くなる。











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