そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
病み上がりの満員電車はやっぱり堪える。
転ばないようになんとか足を踏ん張って電車をやり過ごし、会社に向かった。
自分のデスクにバッグを置いて座るやいなや私に抱きついてきた人物。
顔を見なくてもわかる。
「香織、そんなしがみついちゃ痛いって」
「もう!心配したよー。今日も休むかと思ってたのに、出勤して大丈夫なの?」
「とりあえず熱も下がったし、昨日よりは格段に体も楽だから」
「そうなの?まだ少し顔色悪いし無理しないでね」
「うん、ありがと」
心配そうな顔で微笑む香織の肩をポンと叩いた。
「あ、そうだ」
真っ先に香織に知らせなくちゃならないこと。
私は香織の袖をひっぱって私のそばに引き寄せると小声で言った。
「柳本さんとの会食、約束できたよ。来週の発表会の後、打ち上げ兼ねて三人で」
「本当!?」
フロアに香織の甲高い声が響き渡る。
「しーっ!」
慌てて香織の口を塞ぎ、そっと松原マネージャーの方に視線を向けるとマネージャーは眉間に皺を寄せて首を横に振っていた。
「すみません」
首をすくめて二人で謝る。
「本当に本当?」
香織が目をキラキラさせながら私の顔をのぞき込む。
「うん、本当に本当。だから発表会の日の夜はちゃんと開けておいてね」
「わかった!」
「だから声が大きいって」
私は苦笑しながら香織の頭をコツンと叩いた。
こんなにも自分の気持ちを素直に表現できる香織が羨ましい。
私なんかずっと気持ちを押し殺したまま。
だけど、昨晩は私にしては結構素直に自分の気持ちを東條さんに伝えたんだけどな。
彼には全然響いてなかったんだろうか。
だけど、キスしてきたってことは全く響いてなくもなかった?
思い出して胸がキュンとした。
転ばないようになんとか足を踏ん張って電車をやり過ごし、会社に向かった。
自分のデスクにバッグを置いて座るやいなや私に抱きついてきた人物。
顔を見なくてもわかる。
「香織、そんなしがみついちゃ痛いって」
「もう!心配したよー。今日も休むかと思ってたのに、出勤して大丈夫なの?」
「とりあえず熱も下がったし、昨日よりは格段に体も楽だから」
「そうなの?まだ少し顔色悪いし無理しないでね」
「うん、ありがと」
心配そうな顔で微笑む香織の肩をポンと叩いた。
「あ、そうだ」
真っ先に香織に知らせなくちゃならないこと。
私は香織の袖をひっぱって私のそばに引き寄せると小声で言った。
「柳本さんとの会食、約束できたよ。来週の発表会の後、打ち上げ兼ねて三人で」
「本当!?」
フロアに香織の甲高い声が響き渡る。
「しーっ!」
慌てて香織の口を塞ぎ、そっと松原マネージャーの方に視線を向けるとマネージャーは眉間に皺を寄せて首を横に振っていた。
「すみません」
首をすくめて二人で謝る。
「本当に本当?」
香織が目をキラキラさせながら私の顔をのぞき込む。
「うん、本当に本当。だから発表会の日の夜はちゃんと開けておいてね」
「わかった!」
「だから声が大きいって」
私は苦笑しながら香織の頭をコツンと叩いた。
こんなにも自分の気持ちを素直に表現できる香織が羨ましい。
私なんかずっと気持ちを押し殺したまま。
だけど、昨晩は私にしては結構素直に自分の気持ちを東條さんに伝えたんだけどな。
彼には全然響いてなかったんだろうか。
だけど、キスしてきたってことは全く響いてなくもなかった?
思い出して胸がキュンとした。