そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
ソファーの背もたれから覗くように、その人がいるであろう場所に視線を向けた。
「あなたは・・・・・・」
東條さんのすぐ前に立っていた人は、山村秘書だった。
こんな状況でも腕を組んで私の方に体を向け立っている彼女は挑発的な目で私を見つめ、わずかに赤い口もとを緩めている。
ひょっとしたら・・・・・・とは思っていたけれどやっぱりそうだったんだ。
あまりに冷静に目の前に立っている彼女の姿が余計に不気味に映った。
「山村、何か言うことはないのか?」
東條さんは冷静だけれど、威圧感のある声で山村さんに顔を向ける。
彼女はキッと眉をつり上げた。
「私は、何も悪くありません。秘書として当然のことをしたまでです」
「秘書として、顧客の家の玄関に『×』を書いたり、生卵を入れ込んだり、悪質な手紙を送ったりすることが当然のことなのか?」
東條さんの声が荒くなる。それは彼から初めて聞く声だった。
「はい。GMの仕事の妨げになる存在は消さないといけませんから」
「では、今正直に言おう」
彼は私と山村さんとの間に立ち、山村さんにきつい視線を向けた。
「俺にとって今、仕事の妨げになっているのは山村のやっていることだ」
「え?」
彼女はようやく我に返ったように目を見開き、東條さんの方に顔を上げた。
「今君がやっていることは歴とした犯罪だ」
「は、犯罪?」
山村さんの赤い唇が震えている。
「俺はこれまで君を秘書として評価していたし、頼りにしていた。だが、こんなことを山村がしたということを知ってしまった以上、このまま見逃すわけにはいかない」
「警察に、付き出すんですか・・・・・・?」
山村さんの声が段々と小さくなっていく。
「あなたは・・・・・・」
東條さんのすぐ前に立っていた人は、山村秘書だった。
こんな状況でも腕を組んで私の方に体を向け立っている彼女は挑発的な目で私を見つめ、わずかに赤い口もとを緩めている。
ひょっとしたら・・・・・・とは思っていたけれどやっぱりそうだったんだ。
あまりに冷静に目の前に立っている彼女の姿が余計に不気味に映った。
「山村、何か言うことはないのか?」
東條さんは冷静だけれど、威圧感のある声で山村さんに顔を向ける。
彼女はキッと眉をつり上げた。
「私は、何も悪くありません。秘書として当然のことをしたまでです」
「秘書として、顧客の家の玄関に『×』を書いたり、生卵を入れ込んだり、悪質な手紙を送ったりすることが当然のことなのか?」
東條さんの声が荒くなる。それは彼から初めて聞く声だった。
「はい。GMの仕事の妨げになる存在は消さないといけませんから」
「では、今正直に言おう」
彼は私と山村さんとの間に立ち、山村さんにきつい視線を向けた。
「俺にとって今、仕事の妨げになっているのは山村のやっていることだ」
「え?」
彼女はようやく我に返ったように目を見開き、東條さんの方に顔を上げた。
「今君がやっていることは歴とした犯罪だ」
「は、犯罪?」
山村さんの赤い唇が震えている。
「俺はこれまで君を秘書として評価していたし、頼りにしていた。だが、こんなことを山村がしたということを知ってしまった以上、このまま見逃すわけにはいかない」
「警察に、付き出すんですか・・・・・・?」
山村さんの声が段々と小さくなっていく。