そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
静かなリビングに激しい雨音が響いている。
雷はいつの間にかどこかへ行ってしまったようだ。
「全てを教えてくれたのは翼だった」
その声は雨音にすぐにかき消される。
東條さんがわざと雨音に紛れるような声で言ったような気がした。
まさか柳本さんが絡んでいるなんて。
思わず息を呑む。
仕事でもプライベートでもとても親切にしてくれた彼には感謝していたし、何よりも東條さんにとってかけがえのない友人だったはずなのに。
うつむいたまま、何も言えずただ雨の音を聞いていた。
「君から生卵の話を聞いた時、翼は少し前に山村が大量の卵を購入しているのを目撃していたんだ。不思議に思った翼は、そんなにたくさん買ってどうするのか尋ねると、山村は週末に友達と一緒に家でパンを焼くんだと言っていたらしい。その時はあいつも疑ってはいなかったようだが。それからすぐ、俺が岩倉さんの話を避けるようになってしびれを切らした山村が、翼に君と俺との関係をしつこく聞くようになっていった。あいつも勘のいい奴だから、卵の件と異常に俺たちのことを嗅ぎ回る山村を怪しんでいた。そして、それを確証するためにあいつは俺が自分の家に岩倉さんをかくまっているという話を山村に伝えてしまった」
「え?」
思わず、東條さんの方に顔を向ける。
あんな頭のいい柳本さんが、そんな判断を誤るなんて信じられない。
雷はいつの間にかどこかへ行ってしまったようだ。
「全てを教えてくれたのは翼だった」
その声は雨音にすぐにかき消される。
東條さんがわざと雨音に紛れるような声で言ったような気がした。
まさか柳本さんが絡んでいるなんて。
思わず息を呑む。
仕事でもプライベートでもとても親切にしてくれた彼には感謝していたし、何よりも東條さんにとってかけがえのない友人だったはずなのに。
うつむいたまま、何も言えずただ雨の音を聞いていた。
「君から生卵の話を聞いた時、翼は少し前に山村が大量の卵を購入しているのを目撃していたんだ。不思議に思った翼は、そんなにたくさん買ってどうするのか尋ねると、山村は週末に友達と一緒に家でパンを焼くんだと言っていたらしい。その時はあいつも疑ってはいなかったようだが。それからすぐ、俺が岩倉さんの話を避けるようになってしびれを切らした山村が、翼に君と俺との関係をしつこく聞くようになっていった。あいつも勘のいい奴だから、卵の件と異常に俺たちのことを嗅ぎ回る山村を怪しんでいた。そして、それを確証するためにあいつは俺が自分の家に岩倉さんをかくまっているという話を山村に伝えてしまった」
「え?」
思わず、東條さんの方に顔を向ける。
あんな頭のいい柳本さんが、そんな判断を誤るなんて信じられない。