そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
東條さんは、初めて私を抱いたあの日から時々私を抱きしめキスをし、そしてそれ以上のことも求めてきた。

付き合ってるのかどうかもわからないし、東條さんが私への気持ちがあるのかどうかも恐くて聞けない状況の中で、こんな関係を続けていいのか悩むこともある。

きっとたくさんいる女性の中の一人なんだろうって思うようにはしてるけれど、甘く耳元で名前をささやかれ、甘美な彼の唇と指の動きに私の心はほぐされ、何度も愛されてるような錯覚に陥ってしまうこともあった。

これも私が本当の恋を知らないからかもしれない。

でも、本当の恋って?これ以上の恋ってあるんだろうか。

こんな幸せな日々がいつまで続くのか不安になりながらも、東條さんのそばを離れられなかった。

ある日の夜、ひとしきり甘く愛された後、ふいに彼が言った。

「友梨は来週休暇とれるか?」

「え?来週ですか?」

そういえば発表会の後、溜まっている有給を消化しようと思っていてすっかり忘れていた。

「来週だったら仕事も落ち着いているので取れると思います」

「じゃ、4日間ほど有給取っておいて」

そう言うと、彼は私の首筋に唇を当てる。

再び彼の動きに意識を持っていかれそうになりながら尋ねた。

「有給とってどうするんですか?」

「ん?」

彼の唇が這うように首筋から私の背中に向かい、思わず声が漏れそうになるのをぎゅっと目をつむって堪えた。

東條さんはそんな私に気付いて「ふふ」と意地悪に笑う。

「そんな友梨の表情は何度見てもたまらない。休暇の4日間、俺が友梨を思う存分独り占めするから覚悟しとけよ」

そんなぞくぞくするような言葉を言われて体中が火照っていく。

って、ひょっとしてその4日間ずっと一緒にいられるってことなの?

私が目を丸くして東條さんのその言葉の真意を確かめるかのように見つめていると、彼はニヤッと笑い言った。

「オーストラリアへ連れてってやる。とりあえず4日分の旅行の準備だけしておいて」

「本当ですか?!」

驚きのあまり大きな声が出てしまう。

海外なんて学生の時、卒業旅行で行ったっきり。

しかも、海の好きな私にはたまらないオーストラリアなんていう素敵な国に東條さんと2人きりで?
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