そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
「友梨!運転手のレッドだ」
それなのに、平然とした顔で東條さんは私に車の方へ来るよう手招きしていた。
心の動揺を必死に抑え込んで車の方へ笑顔で向かい、レッドさんに挨拶をする。
レッドさんは20代半ばくらいだろうか。
金髪でこちらの日差しのせいか頬が真っ赤に日焼けしていた。優しそうな青い目が私の動揺をかき消すように笑っている。
そして、私達は彼の車に乗り込み、夕暮れに染まっていく空をぼんやりと眺めながら、土ボタルが見られる洞窟へと向かった。
さっきまで赤く染まっていた空が一気に暗くなっていく。
ゴールドコーストの夜は日本よりもずっと暗闇が深く、星の数は信じられないほどに多かった。
何度見ても感嘆の声しか出なかった夜空も、今は見上げる気持ちにならない。
この場所での最後の夜だというのに。
1時間ほど行ったところで車は停車した。
「いくぞ」
レッドさんに案内されて、草木が生い茂った山道に入っていく。
時々、真っ暗な森の中で何かがうごめく音、動物の鳴き声が聞こえてびくっと震えた。
そんな私の手を、東條さんはそっと握る。
温かくて大きな私の大好きな彼の手。
日本に帰ったら、そんな彼の手に触れることもできなくなるのかもしれない。
涙が出そうになるのを堪えて、必死に彼の手を握り締める。
しばらく行くと、森林にぽっかりと口を開けた洞窟の入り口が見えてきた。
「レッドはこの入り口で待っていてくれる。ここからは二人でいくから手を離すなよ」
洞窟の入り口でレッドさんは笑顔で私達に手を振っていた。
それなのに、平然とした顔で東條さんは私に車の方へ来るよう手招きしていた。
心の動揺を必死に抑え込んで車の方へ笑顔で向かい、レッドさんに挨拶をする。
レッドさんは20代半ばくらいだろうか。
金髪でこちらの日差しのせいか頬が真っ赤に日焼けしていた。優しそうな青い目が私の動揺をかき消すように笑っている。
そして、私達は彼の車に乗り込み、夕暮れに染まっていく空をぼんやりと眺めながら、土ボタルが見られる洞窟へと向かった。
さっきまで赤く染まっていた空が一気に暗くなっていく。
ゴールドコーストの夜は日本よりもずっと暗闇が深く、星の数は信じられないほどに多かった。
何度見ても感嘆の声しか出なかった夜空も、今は見上げる気持ちにならない。
この場所での最後の夜だというのに。
1時間ほど行ったところで車は停車した。
「いくぞ」
レッドさんに案内されて、草木が生い茂った山道に入っていく。
時々、真っ暗な森の中で何かがうごめく音、動物の鳴き声が聞こえてびくっと震えた。
そんな私の手を、東條さんはそっと握る。
温かくて大きな私の大好きな彼の手。
日本に帰ったら、そんな彼の手に触れることもできなくなるのかもしれない。
涙が出そうになるのを堪えて、必死に彼の手を握り締める。
しばらく行くと、森林にぽっかりと口を開けた洞窟の入り口が見えてきた。
「レッドはこの入り口で待っていてくれる。ここからは二人でいくから手を離すなよ」
洞窟の入り口でレッドさんは笑顔で私達に手を振っていた。