そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
「あと、東京で見かけたという話も聞いているかな?」
「はい」
私は大きく頷くと植村さんの優しい目をまっすぐに見つめ返した。
「ただ、僕もこの年だからねぇ。背格好が似ていたというだけではっきりと5年前の彼だとは断言できないんだ」
すまなさそうに目を伏せた植村さんに、一気に期待していた気持ちがしぼんでいく。
それはそうだよね。
もう5年も前の記憶だもの。
しょうがないとはわかっていても、全てを素直に受け入れられない自分がいた。
「友梨さんを助けた彼は、とにかく神々しいばかりに輝いていて、一般人にはない雰囲気を持っていたんだ。そんな人物はなかなかお目にかかれないという点では、僕がすれ違った彼も同じような雰囲気をまとっていた。だから恐らくそうじゃないかと思ってね。決定打じゃないくて申し訳ない」
「いえ」
私は苦笑しながら首を横に振った。
だけど、その彼が右腕に大きな火傷を負っている事実が本当だとわかっただけでも収穫だったことは間違いない。
そして、植村さんは腕を組み顎をかきながらしきりに唸り言った。
「その彼はどこかで見たことがあるんだけれどねぇ。テレビか雑誌かで。それが誰かっていうところまではどうしても思い出せないんだ」
「確か祖父もそんなことを植村さんから聞いたと言っていました。でも、そんな有名人だったら、きっとこれからも目に触れることがあると思いますからまたその時教えて下さい。どれだけ有名な人か楽しみだな」
すまなさそうな表情を浮かべている植村さんに逆に申し訳なくて、敢えて明るいトーンで言葉をかけた。
「いやー、せっかく友梨さんにお会いしたというのに曖昧な記憶で申し訳ない。年は取りたくないねぇ」
植村さんは、母から聞いていた通りとても優しくて紳士。
また何か思い出したらすぐに連絡すると約束してくれた植村さんと洋食屋を出たところで別れた。
「はい」
私は大きく頷くと植村さんの優しい目をまっすぐに見つめ返した。
「ただ、僕もこの年だからねぇ。背格好が似ていたというだけではっきりと5年前の彼だとは断言できないんだ」
すまなさそうに目を伏せた植村さんに、一気に期待していた気持ちがしぼんでいく。
それはそうだよね。
もう5年も前の記憶だもの。
しょうがないとはわかっていても、全てを素直に受け入れられない自分がいた。
「友梨さんを助けた彼は、とにかく神々しいばかりに輝いていて、一般人にはない雰囲気を持っていたんだ。そんな人物はなかなかお目にかかれないという点では、僕がすれ違った彼も同じような雰囲気をまとっていた。だから恐らくそうじゃないかと思ってね。決定打じゃないくて申し訳ない」
「いえ」
私は苦笑しながら首を横に振った。
だけど、その彼が右腕に大きな火傷を負っている事実が本当だとわかっただけでも収穫だったことは間違いない。
そして、植村さんは腕を組み顎をかきながらしきりに唸り言った。
「その彼はどこかで見たことがあるんだけれどねぇ。テレビか雑誌かで。それが誰かっていうところまではどうしても思い出せないんだ」
「確か祖父もそんなことを植村さんから聞いたと言っていました。でも、そんな有名人だったら、きっとこれからも目に触れることがあると思いますからまたその時教えて下さい。どれだけ有名な人か楽しみだな」
すまなさそうな表情を浮かべている植村さんに逆に申し訳なくて、敢えて明るいトーンで言葉をかけた。
「いやー、せっかく友梨さんにお会いしたというのに曖昧な記憶で申し訳ない。年は取りたくないねぇ」
植村さんは、母から聞いていた通りとても優しくて紳士。
また何か思い出したらすぐに連絡すると約束してくれた植村さんと洋食屋を出たところで別れた。