そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
『岩倉さんは、山村がこの間の告発取り下げたって話はもう聞いてる?』
「はい」
『それはそれでもう岩倉さんには迷惑かかることはないから安心していたんだけど』
安心していたんだけど?
しばらく黙っている柳本さんの言葉の続きが早く聞きたくて、スマホをぎゅっと強く握り締める。
『大智と山村の話合いで、岩倉さんのことからは手を引く代わりに今度は大智自身を訴えるって言いだしてね。大智の一方的な理由で辞職に追いやられたって。もちろん、それには岩倉さんのことがあったからなんだけど、そのことを触れるなら岩倉さんのことを全て公表するって』
「それで、・・・・・・東條さんは?」
嫌な予感がした。
『山村の要望を全て聞き入れるってさ。ったく何考えてんだか』
「示談金は?」
『山村がそんなことで簡単に引き下がるわけがない。それに大智も金で解決するのは嫌いな奴だから』
電話の向こうで柳本さんが深いため息をつく。
『きっとかつて東條物産でのあの事件で自分が何もできなかったことを未だに引きずってるんだ。だから、ここまで社員の後始末は自分が責任を負うって聞かないんだと思う』
「東條さんは、今どこにいるんですか?」
自分でも驚くほどはっきりとした声で尋ねていた。
「はい」
『それはそれでもう岩倉さんには迷惑かかることはないから安心していたんだけど』
安心していたんだけど?
しばらく黙っている柳本さんの言葉の続きが早く聞きたくて、スマホをぎゅっと強く握り締める。
『大智と山村の話合いで、岩倉さんのことからは手を引く代わりに今度は大智自身を訴えるって言いだしてね。大智の一方的な理由で辞職に追いやられたって。もちろん、それには岩倉さんのことがあったからなんだけど、そのことを触れるなら岩倉さんのことを全て公表するって』
「それで、・・・・・・東條さんは?」
嫌な予感がした。
『山村の要望を全て聞き入れるってさ。ったく何考えてんだか』
「示談金は?」
『山村がそんなことで簡単に引き下がるわけがない。それに大智も金で解決するのは嫌いな奴だから』
電話の向こうで柳本さんが深いため息をつく。
『きっとかつて東條物産でのあの事件で自分が何もできなかったことを未だに引きずってるんだ。だから、ここまで社員の後始末は自分が責任を負うって聞かないんだと思う』
「東條さんは、今どこにいるんですか?」
自分でも驚くほどはっきりとした声で尋ねていた。