そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
こんなこと、絶対間違ってる。
私は、東條さんのために傷付いたって構わない。
東條さんがこれ以上傷付く必要なんかない。
『まさか大智のところに乗り込んでいくつもり?』
柳本さんは私がまさかそんなことを言い出すなんて思いもしなかったのか、窺うような声で尋ねた。
「これは、私にも責任の一旦があるから。それなのにじっと待ってるだけなんて嫌なんです」
『うーん』
電話の向こうで柳本さんの困ったようなうなり声が聞こえる。
『また大智にしゃべりすぎだって怒られるな』
柳本さんはあきらめたように微かに笑った。
時計はもう23時を告げようとしている。
私は急いでタクシーを呼び、既にこっそりと帰国して泊まっているというホテルに向かっていた。
私が止めたって、きかないかもしれない。
そばにいったって、何かできるわけでもない。
だけど、何もしないでいるよりはずっとましだと思う。
東條さんが私にしてくれた、ほんの数分の一くらいにしかならないだろうけど、彼に救ってもらった感謝の気持ちを返したい。
そして・・・・・・・
彼の口から真実を聞きたい。
あの日、私を火の中からひどい火傷を負ってまで助けてくれた彼が東條さんなのかどうかってことを。
夜更けの街は、さっきの月みたいにまだキラキラと輝いていた。
私は、東條さんのために傷付いたって構わない。
東條さんがこれ以上傷付く必要なんかない。
『まさか大智のところに乗り込んでいくつもり?』
柳本さんは私がまさかそんなことを言い出すなんて思いもしなかったのか、窺うような声で尋ねた。
「これは、私にも責任の一旦があるから。それなのにじっと待ってるだけなんて嫌なんです」
『うーん』
電話の向こうで柳本さんの困ったようなうなり声が聞こえる。
『また大智にしゃべりすぎだって怒られるな』
柳本さんはあきらめたように微かに笑った。
時計はもう23時を告げようとしている。
私は急いでタクシーを呼び、既にこっそりと帰国して泊まっているというホテルに向かっていた。
私が止めたって、きかないかもしれない。
そばにいったって、何かできるわけでもない。
だけど、何もしないでいるよりはずっとましだと思う。
東條さんが私にしてくれた、ほんの数分の一くらいにしかならないだろうけど、彼に救ってもらった感謝の気持ちを返したい。
そして・・・・・・・
彼の口から真実を聞きたい。
あの日、私を火の中からひどい火傷を負ってまで助けてくれた彼が東條さんなのかどうかってことを。
夜更けの街は、さっきの月みたいにまだキラキラと輝いていた。