そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
東條さんは右腕を抱えたまま、しばらく下唇を咬んで痛みを堪えている。
「ごめんなさい・・・・・・右腕、まだ痛みますか?」
「いや、もう大丈夫だ」
彼はようやく私に視線を向け、「ふぅ」と息を吐くと上体を起こした。
「その右腕は」
言い掛けて一瞬ためらう。
でも、その右腕のことを聞くのは今しかないような気がした。
「その右腕は、5年前の火傷の痕ですか?」
彼の眉がぴくんと上がる。
「あの日、私を火の中から助け出してくれたのは、東條さん・・・・・・・なんですか?」
私の声は震えていた。
あの日から癒えない心の痛みとどうしようもなく東條さんを愛しいと思う気持ちが混ざり合う。
「なんのことだ」
東條さんは前を向いたまま表情を変えず答えた。
「本当のことを教えて下さい」
胸の奥が熱くなって、今にも涙が溢れそうになる。
「知ってどうする?」
「ずっと探していたんです。私の命を助けてくれたその人を・・・・・・その人に一目あってちゃんとお礼が言いたくて」
「俺はお礼を言われるような人間じゃない」
東條さんはうつむいたまま自分の額に手を当てた。
「どうして?」
「俺は・・・・・・君の店も自分の部下も守ることができなかった」
「でも、私の命は守ってくれました」
彼の目が私に向けられる。
「あなたがいてくれたから、今私はこうしてここにいられるんです」
フッと口もとを緩めた東條さんは言った。
「例え君が助かったとしても二度と会うことはないと思っていたのにな」
「会わなくちゃいけなかったんです」
私は彼の目を見つめながら続けた。
「火傷の痕、見せてもらえませんか?」
「ごめんなさい・・・・・・右腕、まだ痛みますか?」
「いや、もう大丈夫だ」
彼はようやく私に視線を向け、「ふぅ」と息を吐くと上体を起こした。
「その右腕は」
言い掛けて一瞬ためらう。
でも、その右腕のことを聞くのは今しかないような気がした。
「その右腕は、5年前の火傷の痕ですか?」
彼の眉がぴくんと上がる。
「あの日、私を火の中から助け出してくれたのは、東條さん・・・・・・・なんですか?」
私の声は震えていた。
あの日から癒えない心の痛みとどうしようもなく東條さんを愛しいと思う気持ちが混ざり合う。
「なんのことだ」
東條さんは前を向いたまま表情を変えず答えた。
「本当のことを教えて下さい」
胸の奥が熱くなって、今にも涙が溢れそうになる。
「知ってどうする?」
「ずっと探していたんです。私の命を助けてくれたその人を・・・・・・その人に一目あってちゃんとお礼が言いたくて」
「俺はお礼を言われるような人間じゃない」
東條さんはうつむいたまま自分の額に手を当てた。
「どうして?」
「俺は・・・・・・君の店も自分の部下も守ることができなかった」
「でも、私の命は守ってくれました」
彼の目が私に向けられる。
「あなたがいてくれたから、今私はこうしてここにいられるんです」
フッと口もとを緩めた東條さんは言った。
「例え君が助かったとしても二度と会うことはないと思っていたのにな」
「会わなくちゃいけなかったんです」
私は彼の目を見つめながら続けた。
「火傷の痕、見せてもらえませんか?」