そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
18.終わりとはじまり
18.終わりとはじまり
東條さんは山村さんとの何度目かの話合いに向かう。
彼は、これ以上話合いをしても進展がなければ訴訟になり、逆に証拠不十分な山村さんが不利な状況に追い込まれると言っていた。
どうも東條さんには日本でも三本の指に入る優秀な弁護士が知り合いにいるらしく、仕事から帰ってくるとその弁護士と夜遅くまで相談する日は今もまだ続いている。
心配そうに見送る私に「何も心配いらない」と優しく微笑むと、私の耳元に顔を近づけてささやく。
「明日は仕事も休みだ。今夜はたっぷり愛してやるから」
東條さんはこちらが恥ずかしくなるようなセリフをあの日以来何度も言ってくる。
そんな言葉にはまだ慣れなくて、言われるたびに顔が熱くなり彼の顔を正視していられなくなる。
なかなか決着のつかない状態が続くことに、東條さんよりもむしろ私の心が痛んでいた。
一日も早く、両者の納得いく結果が得られたらいいのに。
大丈夫だと言われても、やっぱりまだ私にできることはないのか考えてしまう。
今日の山村さんとの話し合いは、来月ハピーオフィスが新しく展開される予定のビルの一室で密かに行われると聞いていた。
いけないと思いつつ、午前中半休をとって話し合いが行われているビルへ足を向ける。
こんなことばれたらきっと東條さんに叱られちゃうな。
だけど、このまま自分が無感心でいることに耐えられない。
私にも山村さんに伝えたいことがある。いや、伝えなくちゃならないことがある。
山村さんにとって私はもう二度と顔を見たくないような人間かもしれない。
本当は私だって彼女と会うにはまだ勇気がいるし、できることならもう会いたくないけれど。
でもそんなこと言ってられないという決心が私の気持ちを奮い立たせていた。
東條さんは山村さんとの何度目かの話合いに向かう。
彼は、これ以上話合いをしても進展がなければ訴訟になり、逆に証拠不十分な山村さんが不利な状況に追い込まれると言っていた。
どうも東條さんには日本でも三本の指に入る優秀な弁護士が知り合いにいるらしく、仕事から帰ってくるとその弁護士と夜遅くまで相談する日は今もまだ続いている。
心配そうに見送る私に「何も心配いらない」と優しく微笑むと、私の耳元に顔を近づけてささやく。
「明日は仕事も休みだ。今夜はたっぷり愛してやるから」
東條さんはこちらが恥ずかしくなるようなセリフをあの日以来何度も言ってくる。
そんな言葉にはまだ慣れなくて、言われるたびに顔が熱くなり彼の顔を正視していられなくなる。
なかなか決着のつかない状態が続くことに、東條さんよりもむしろ私の心が痛んでいた。
一日も早く、両者の納得いく結果が得られたらいいのに。
大丈夫だと言われても、やっぱりまだ私にできることはないのか考えてしまう。
今日の山村さんとの話し合いは、来月ハピーオフィスが新しく展開される予定のビルの一室で密かに行われると聞いていた。
いけないと思いつつ、午前中半休をとって話し合いが行われているビルへ足を向ける。
こんなことばれたらきっと東條さんに叱られちゃうな。
だけど、このまま自分が無感心でいることに耐えられない。
私にも山村さんに伝えたいことがある。いや、伝えなくちゃならないことがある。
山村さんにとって私はもう二度と顔を見たくないような人間かもしれない。
本当は私だって彼女と会うにはまだ勇気がいるし、できることならもう会いたくないけれど。
でもそんなこと言ってられないという決心が私の気持ちを奮い立たせていた。