そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
東條さんは自分の秘書と一緒に山村さんとの約束の時間よりも早めにオフィスに入っている。
ビルの前で山村さんを待ち伏せすることにした。
色んな思いが頭の中で交錯して、緊張が頂点に達する。
でも、私が彼女に言うべきことはたった一つだけ。
その時、向こうからキャップを目深に被り、サングラスをかけた山村さんらしき女性がこちらに向かってきた。
相変わらず赤い口紅は健在だったけれど、服装はジーンズスタイルで髪も後ろに束ねていて、一瞬彼女かわからないくらいイメージが変わっていた。
ドキドキする胸を右手で押さえて深呼吸する。
エントランスの扉に彼女が手をかけた時、思い切ってビルの影から一歩足を踏み出した。
「山村さん!」
扉に手をかけたまま、私の方に顔を向ける。
サングラスのせいで彼女の表情がよくわからないけれど、赤いぽってりとした口が少し開いた。
「山村さん、少しお話があります」
私の手は極度の緊張で震えている。
そんな私を見て赤い唇が僅かに口角を上げ笑ったように見えた。
だけど、彼女はそのまま私を無視してビルのエントランスに入っていく。
「待って下さい!」
私は閉まろうとした扉を慌てて押さえて、彼女の背中に叫んだ。
山村さんはその声に反応するかのように前を向いたまま立ち止まり、腕を組むとくるっと私の方に向き直る。
そして、サングラスを外し私の顔をじっとにらみつけた。
ビルの前で山村さんを待ち伏せすることにした。
色んな思いが頭の中で交錯して、緊張が頂点に達する。
でも、私が彼女に言うべきことはたった一つだけ。
その時、向こうからキャップを目深に被り、サングラスをかけた山村さんらしき女性がこちらに向かってきた。
相変わらず赤い口紅は健在だったけれど、服装はジーンズスタイルで髪も後ろに束ねていて、一瞬彼女かわからないくらいイメージが変わっていた。
ドキドキする胸を右手で押さえて深呼吸する。
エントランスの扉に彼女が手をかけた時、思い切ってビルの影から一歩足を踏み出した。
「山村さん!」
扉に手をかけたまま、私の方に顔を向ける。
サングラスのせいで彼女の表情がよくわからないけれど、赤いぽってりとした口が少し開いた。
「山村さん、少しお話があります」
私の手は極度の緊張で震えている。
そんな私を見て赤い唇が僅かに口角を上げ笑ったように見えた。
だけど、彼女はそのまま私を無視してビルのエントランスに入っていく。
「待って下さい!」
私は閉まろうとした扉を慌てて押さえて、彼女の背中に叫んだ。
山村さんはその声に反応するかのように前を向いたまま立ち止まり、腕を組むとくるっと私の方に向き直る。
そして、サングラスを外し私の顔をじっとにらみつけた。