そばにいさせて～クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
彼の愛をしっかり感じながら、いよいよ決戦の週末が訪れる。

前日は、早めに寝たのに緊張からかほとんど寝ることができなかった。

「どうした？目が赤いぞ？」

東條さんは朝、鏡に映る顔を洗ったばかりの私を見て笑う。

「昨晩は眠れなくて」

「緊張でもしていたか？俺はぐっすりだったけどな」

「相変わらず意地悪ですね。東條さんはうちの実家に行って挨拶するのに緊張しないんですか？」

少し不満げな顔で尋ねてみた。

「どちらかといえばワクワクするね。ようやくこの日が来たかって」

朝なのに爽やかな顔で歯を磨く彼を見ながら私は肩をすくめて軽く息を吐く。

「よろしくお願いします。東條さんだけが頼りですから」

彼は歯ブラシを口に入れたまま、目を細めると大きく頷いた。

こんな大事な日だというのに、ふざけてるような彼の態度に思わず笑ってしまう。

うがいを手早く済ませた東條さんは私の頭の上にポンと手を置き言った。

「心配するな。俺がいれば万事うまくいく」

彼がそう言うと、本当にそんな気がしてくるから不思議だ。

でも、どんな時も怯むことなく前を向いている姿は私も見習いたいと思ってる。

見習いたいだなんて、私が言うのも変だけど。



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