そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
東條さんは白のワイシャツに濃紺のスーツを合わせグレーのネクタイを付けていた。
私はラフな格好の東條さんも好きだけど、やっぱりスーツ姿が一番素敵だと思う。
前髪は仕事のときと同じように上げていて、聡明な額と眉が露わになっていた。
何度も見てもその端麗な姿には視線が釘付けになってしまう。
彼がちらっと私に視線を向け、眉をひそめた。
「おい、ぼーっとしてるが友梨は準備できたのか?」
「あ、はい!」
慌ててソファーから立ち上がり、ワンピースの裾を直す。
昨年買ったトレンチコートを羽織り玄関に向かった東條さんの後を追い掛けた。
車は快晴の空の下、スピードを上げていく。
田舎町に何本も構える桜の木はまだ蕾が固く、じっとその時を静かに待っているようだった。
「この辺りは桜の名所なんです」
「確かに桜が多いな。今年は友梨はフランスだから来年の春一緒に見に来よう」
「はい」
私は車窓に流れていく桜並木を見ながら、来年の春には私達二人を家族が笑顔で迎えてくれる状況になっているだろうかと思いを馳せる。
段々と実家に近づいてくる景色は私を次第に緊張させていく。
来年の春のために、私もがんばらなくちゃ。
大好きな東條さんと一緒になることを認めてもらうために。
私はラフな格好の東條さんも好きだけど、やっぱりスーツ姿が一番素敵だと思う。
前髪は仕事のときと同じように上げていて、聡明な額と眉が露わになっていた。
何度も見てもその端麗な姿には視線が釘付けになってしまう。
彼がちらっと私に視線を向け、眉をひそめた。
「おい、ぼーっとしてるが友梨は準備できたのか?」
「あ、はい!」
慌ててソファーから立ち上がり、ワンピースの裾を直す。
昨年買ったトレンチコートを羽織り玄関に向かった東條さんの後を追い掛けた。
車は快晴の空の下、スピードを上げていく。
田舎町に何本も構える桜の木はまだ蕾が固く、じっとその時を静かに待っているようだった。
「この辺りは桜の名所なんです」
「確かに桜が多いな。今年は友梨はフランスだから来年の春一緒に見に来よう」
「はい」
私は車窓に流れていく桜並木を見ながら、来年の春には私達二人を家族が笑顔で迎えてくれる状況になっているだろうかと思いを馳せる。
段々と実家に近づいてくる景色は私を次第に緊張させていく。
来年の春のために、私もがんばらなくちゃ。
大好きな東條さんと一緒になることを認めてもらうために。