そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
祖父と兄がゆっくりと厨房の方に姿を現した。
私は手をぎゅっと握り締める。
「おじいちゃん、お兄ちゃん、ご無沙汰しています。こちらが、」
そう言って彼を紹介しようとしたその時、兄が母さながらに目を丸くしてその場に立ちつくしたまま言った。
「おい、友梨。俺は夢を見てるのか?」
「え?」
「あの、東條大智さんですよね?あの東條物産御曹司でハピーオフィスGMの!」
兄の声は興奮のせいか僅かにうわずっていた。
その兄の言葉に、祖父の眉がぴくんと引きつる。
兄は祖父をその場に残したまま東條さんの前に駆け寄ってきた。
「まさかこんな形でお目にかかれるなんて!友梨のフィアンセだなんて信じられないな。初めまして、兄の俊輔です」
兄は頬を紅潮させて彼の前に手を差し出した。
東條さんは急な兄の出迎えに驚いた様子だったけれど、苦笑しながらもその手を握り返す。
「私のことをご存知でしたか?恐縮です。今日はよろしくお願いします」
兄の方が少し年下だけど、東條さんはそんな兄に丁寧に挨拶をしてくれた。
祖母は祖父の後ろからゆっくり現れると、笑顔で「祖母です。お世話になります」と言って東條さんに会釈をし、母を手伝うためにすぐに厨房に入っていった。
ここまでは問題なし。残すは祖父のみ。
大きく深呼吸して祖父の方に視線を向ける。
祖父は兄と握手している東條さんをにらみつけるようにして厨房の前で仁王立ちしていた。
私は手をぎゅっと握り締める。
「おじいちゃん、お兄ちゃん、ご無沙汰しています。こちらが、」
そう言って彼を紹介しようとしたその時、兄が母さながらに目を丸くしてその場に立ちつくしたまま言った。
「おい、友梨。俺は夢を見てるのか?」
「え?」
「あの、東條大智さんですよね?あの東條物産御曹司でハピーオフィスGMの!」
兄の声は興奮のせいか僅かにうわずっていた。
その兄の言葉に、祖父の眉がぴくんと引きつる。
兄は祖父をその場に残したまま東條さんの前に駆け寄ってきた。
「まさかこんな形でお目にかかれるなんて!友梨のフィアンセだなんて信じられないな。初めまして、兄の俊輔です」
兄は頬を紅潮させて彼の前に手を差し出した。
東條さんは急な兄の出迎えに驚いた様子だったけれど、苦笑しながらもその手を握り返す。
「私のことをご存知でしたか?恐縮です。今日はよろしくお願いします」
兄の方が少し年下だけど、東條さんはそんな兄に丁寧に挨拶をしてくれた。
祖母は祖父の後ろからゆっくり現れると、笑顔で「祖母です。お世話になります」と言って東條さんに会釈をし、母を手伝うためにすぐに厨房に入っていった。
ここまでは問題なし。残すは祖父のみ。
大きく深呼吸して祖父の方に視線を向ける。
祖父は兄と握手している東條さんをにらみつけるようにして厨房の前で仁王立ちしていた。