そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
ハンバーグを口に入れながら兄に尋ねた。
「お兄ちゃんは最近どう?」
「そうだな、結婚しようと思う」
「へー、そう、・・・・・・って結婚?!」
お箸で掴んでいたハンバーグを口に運ぶ途中でぽろりと鉄板の上に落とす。
そんな話、今まで一度だって出たことなかったのに!
母も兄にそんな浮いた話が一つもないことを心配していると私にだけこっそり打ち明けていた。
「お兄ちゃん、彼女なんかいたの?」
兄は笑いながら布巾で口を拭う。
「失礼だな。これでも結構もてるんだぜ」
「だって、ちっともそんな話したことなかったじゃない。いつの間にそんな相手と?」
「職場でちょっとした訴訟が起きた時に知り合ったんだ」
「訴訟で知り合うって、まさかお相手は弁護士とか言わないでよ?」
「はは、弁護士じゃなくて弁護士秘書だよ。まぁ、秘書っていってもお前なんかよりずっと切れ者で頭のいい女性だけどね」
「へー、またのろけちゃって。そんな女性がお兄ちゃんみたいな人のことよく好きになってくれたわね」
私は少し頬を赤らめて話す兄をほくほく温かい気持ちになりながら見つめた。
兄はいよいよ結婚するんだ。
父が早くに亡くなってから、幼いながらも母を守らなくちゃって誰よりも背伸びしながら、そして家族を守りながら生きてきた兄。
そんな兄が幸せになることは誰よりも嬉しかった。
「お兄ちゃんは最近どう?」
「そうだな、結婚しようと思う」
「へー、そう、・・・・・・って結婚?!」
お箸で掴んでいたハンバーグを口に運ぶ途中でぽろりと鉄板の上に落とす。
そんな話、今まで一度だって出たことなかったのに!
母も兄にそんな浮いた話が一つもないことを心配していると私にだけこっそり打ち明けていた。
「お兄ちゃん、彼女なんかいたの?」
兄は笑いながら布巾で口を拭う。
「失礼だな。これでも結構もてるんだぜ」
「だって、ちっともそんな話したことなかったじゃない。いつの間にそんな相手と?」
「職場でちょっとした訴訟が起きた時に知り合ったんだ」
「訴訟で知り合うって、まさかお相手は弁護士とか言わないでよ?」
「はは、弁護士じゃなくて弁護士秘書だよ。まぁ、秘書っていってもお前なんかよりずっと切れ者で頭のいい女性だけどね」
「へー、またのろけちゃって。そんな女性がお兄ちゃんみたいな人のことよく好きになってくれたわね」
私は少し頬を赤らめて話す兄をほくほく温かい気持ちになりながら見つめた。
兄はいよいよ結婚するんだ。
父が早くに亡くなってから、幼いながらも母を守らなくちゃって誰よりも背伸びしながら、そして家族を守りながら生きてきた兄。
そんな兄が幸せになることは誰よりも嬉しかった。