そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
「大丈夫か?」

「え?大丈夫よ」

「なんだか顔が赤いぞ。熱でもあるんじゃないか?」

赤い?
思わず両手で頬を挟む。まだ胸の奥が熱く騒いでいた。

私を助けてくれた人。

・・・・・・会いたい。

今私がここにいられるのも彼のお陰だから。

会ったことも会えるかどうかもわからない彼の話をしてるだけでこんなにも体が熱くなるなんて。

いつもはこんなことないのに。きっと香織とした話のせいね。

執念さえあればなんとかなるなんて言うもんだから、自分もその気になっちゃってるのかも。

前髪を掻き上げながら「熱はないよ」と笑って答えた。

「それにしても、友梨もなんていうか、その・・・・・・いい話はないのか?」

兄はビールを飲みながら、言いにくそうに尋ねる。

「はは、そんないい話あったら、真っ先にお兄ちゃんに報告するって」

そう言って笑いながら冷たい水を喉に流し込む。

「お前も26だろ?恋の一つや二つしてたっておかしくない年齢だけど、俺に負けず劣らずそんな浮いた話ちっともないじゃないか」

「うるさいってば。今は仕事が優先なの」

「まぁ、仕事がおもしろいんならそれはそれで構わないけどな」

「そう、構わないの」

私は大きな口を開けて、ハンバーグの最後の一切れを放り込んだ。



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