そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
季節はもう10月。
夜になると上着を羽織らないと少し肌寒い。
今日はそれなりの格高い二人とのお食事だから、自分が持ってる中で一番高級な黒のパンツスーツにグレーのネックを合わせている。
ビルの玄関前で、持って来ていた大きめのリングのシルバーイヤリングを付けた。
ビルの窓に映る自分の姿を確認してみる。
ベージュのトレンチコートはいつも格好のいい真知さんに少しでも近づきたくて、先週末に買ったばかり。
まだ自分に似合ってるのかはわからないけれど、全体的に大人っぽく見えるような気がしていた。
腕時計に目をやると、ようやく長針が18時を指そうとしている。
「馬鹿にされないようがんばってくるか」
誰にも聞こえないような小さな声で自分を鼓舞した。
バッグを肩にかけ直し、ビルの外に出る。
目の前に真っ黒に光る大きなセダンが停まっていた。
いかにも高級車な感じのその車の助手席から出て来たのは柳本さんだった。
いつものように涼しげな目で微笑みながら私に近づいてくる。
「お疲れさまです。今日は突然のお誘いにも関わらず来ていただきありがとうございます」
「いえ、こちらこそ、こんな機会を作って頂いてすみません」
道行く人達は、美しく街の灯りにきらめく高級車に目を奪われている。
車を見ながら感心したように頷く人、こそこそと二人で笑いながら見ていく人、眼鏡をかけ直してわざわざ近づいて凝視していく人。
そんなすごい車なの?私にはわからない。
だけど、それ以上にそんな注目を浴びている車にこれから自分が乗ることがとても不似合いで気恥ずかしい気持ちがしていた。
「さ、どうぞお乗り下さい」
そんな私の気持ちをよそに柳本さんが助手席の扉を開ける。
運転席にクールな表情で座っているGMが見えた瞬間思わず心臓が大きく震え足が止まる。
「いえ、私は後ろの席で・・・・・・」
「そんなこと言わず、どうぞ」
柳本さんは遠慮・・・・・・というか嫌がる私の背中をそっと押しやり助手席にうまく誘導した。
バタン。
無情にも助手席の扉が閉まり、後部座席に柳本さんが笑顔で乗ってきた。
夜になると上着を羽織らないと少し肌寒い。
今日はそれなりの格高い二人とのお食事だから、自分が持ってる中で一番高級な黒のパンツスーツにグレーのネックを合わせている。
ビルの玄関前で、持って来ていた大きめのリングのシルバーイヤリングを付けた。
ビルの窓に映る自分の姿を確認してみる。
ベージュのトレンチコートはいつも格好のいい真知さんに少しでも近づきたくて、先週末に買ったばかり。
まだ自分に似合ってるのかはわからないけれど、全体的に大人っぽく見えるような気がしていた。
腕時計に目をやると、ようやく長針が18時を指そうとしている。
「馬鹿にされないようがんばってくるか」
誰にも聞こえないような小さな声で自分を鼓舞した。
バッグを肩にかけ直し、ビルの外に出る。
目の前に真っ黒に光る大きなセダンが停まっていた。
いかにも高級車な感じのその車の助手席から出て来たのは柳本さんだった。
いつものように涼しげな目で微笑みながら私に近づいてくる。
「お疲れさまです。今日は突然のお誘いにも関わらず来ていただきありがとうございます」
「いえ、こちらこそ、こんな機会を作って頂いてすみません」
道行く人達は、美しく街の灯りにきらめく高級車に目を奪われている。
車を見ながら感心したように頷く人、こそこそと二人で笑いながら見ていく人、眼鏡をかけ直してわざわざ近づいて凝視していく人。
そんなすごい車なの?私にはわからない。
だけど、それ以上にそんな注目を浴びている車にこれから自分が乗ることがとても不似合いで気恥ずかしい気持ちがしていた。
「さ、どうぞお乗り下さい」
そんな私の気持ちをよそに柳本さんが助手席の扉を開ける。
運転席にクールな表情で座っているGMが見えた瞬間思わず心臓が大きく震え足が止まる。
「いえ、私は後ろの席で・・・・・・」
「そんなこと言わず、どうぞ」
柳本さんは遠慮・・・・・・というか嫌がる私の背中をそっと押しやり助手席にうまく誘導した。
バタン。
無情にも助手席の扉が閉まり、後部座席に柳本さんが笑顔で乗ってきた。