そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
GMの声は、柳本さんみたいに柔和な感じは一つもなくてその口調はクールで声も低音で太い。
だけど、なぜか私はGMの声の方が好きだと思っていた。
言ってることはいちいち気に障るけれど。
「留学ってどちらにされていたんですか?」
この空間で沈黙するのが辛くて柳本さんに振ってみる。
「イギリスにね。1年間大学の交換留学生として行ってたんですよ。その同時期、大智も同じカレッジに留学していたんです」
「イギリスですか・・・・・・私、海外なんて行ったことなくて。でも留学なんて想像するだけで緊張しちゃいます」
「海外へはまだ行かれたことないんですね。それなのに、あれだけ英語に通じてるなんてすごいですよ。海外からの商品説明やメールも全て岩倉さんが翻訳されてるんでしょう?」
GMや柳本さんの仕事に比べたらそんな褒められるほど大したことじゃないのに、逆に恐縮してしまう。きっと柳本さんは褒め上手なんだわ。
それに引き替え、GMは隣にいるのにほとんどしゃべらないし表情も変えない。
気を遣うったら。
「ところで君は、どこ出身だ?東京じゃないだろう。語尾に独特のなまりがある」
その時、突然GMが私に話し掛けた。
しかも、また不躾な質問。間違いなく田舎者扱いされてるような気がする。
私はGMから顔を背け、車窓の向こうを見つめながら答えた。
「ええ。ご存知ないでしょうけど、東京から二時間ほどの港町でT町っていう場所です」
「T町か」
そんな田舎、知りもしないと思ったのに意外にも知っていたことに驚く。
「ご存知ですか?」
「ああ、昔仕事で」
「仕事?」
「今やってる仕事の前」
細切れに話す人だなと思いながらも、それ以上踏み込むのもどうかと聞き流そうとしたら柳本さんが口を挟んできた。
「大智はハピーオフィスの前は東條物産で営業してたんです」
「だから、お前余計なこと言うなって!」
GMは少し粗っぽく柳本さんを制した。
思わずその荒々しい声にビクンとなる。
だけど、なぜか私はGMの声の方が好きだと思っていた。
言ってることはいちいち気に障るけれど。
「留学ってどちらにされていたんですか?」
この空間で沈黙するのが辛くて柳本さんに振ってみる。
「イギリスにね。1年間大学の交換留学生として行ってたんですよ。その同時期、大智も同じカレッジに留学していたんです」
「イギリスですか・・・・・・私、海外なんて行ったことなくて。でも留学なんて想像するだけで緊張しちゃいます」
「海外へはまだ行かれたことないんですね。それなのに、あれだけ英語に通じてるなんてすごいですよ。海外からの商品説明やメールも全て岩倉さんが翻訳されてるんでしょう?」
GMや柳本さんの仕事に比べたらそんな褒められるほど大したことじゃないのに、逆に恐縮してしまう。きっと柳本さんは褒め上手なんだわ。
それに引き替え、GMは隣にいるのにほとんどしゃべらないし表情も変えない。
気を遣うったら。
「ところで君は、どこ出身だ?東京じゃないだろう。語尾に独特のなまりがある」
その時、突然GMが私に話し掛けた。
しかも、また不躾な質問。間違いなく田舎者扱いされてるような気がする。
私はGMから顔を背け、車窓の向こうを見つめながら答えた。
「ええ。ご存知ないでしょうけど、東京から二時間ほどの港町でT町っていう場所です」
「T町か」
そんな田舎、知りもしないと思ったのに意外にも知っていたことに驚く。
「ご存知ですか?」
「ああ、昔仕事で」
「仕事?」
「今やってる仕事の前」
細切れに話す人だなと思いながらも、それ以上踏み込むのもどうかと聞き流そうとしたら柳本さんが口を挟んできた。
「大智はハピーオフィスの前は東條物産で営業してたんです」
「だから、お前余計なこと言うなって!」
GMは少し粗っぽく柳本さんを制した。
思わずその荒々しい声にビクンとなる。