そばにいさせて～クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
下着までサイズがぴったりなのはどうかと思うけれど、とにかく肌触りもよく良質なものだということはわかる。

ブラジャーのサイズまでほぼ当ててしまうなんて、ほんと、GMって一体どれだけ女性を知ってるの？！付けながら、顔が赤くなる。

これは、山村さんのお見立てなんだろうか。

洋服はオフホワイトの下地に品のいい花柄が彩られたフレアーのワンピース。

それに淡いイエローのカーディガンが添えられていた。

GMの前に行くのが躊躇われるほど女性らしいフェミニンスタイル。

だって、こんな格好したことも、しようと思ったこともなかったから。

だけど、その格好は自分が女性だって嫌でも思い知らされるかわいいスタイルだと感心していた。

バスルームの扉をそっと開け、ゆっくりとリビングルームに向かう。

部屋に入ると、大きなベランダの前で外を見ながらコーヒーを飲むGMの姿があった。

何か思いに耽ってるようなその寂しげな目元は、やはり以前感じたような一人で何かを抱えているような孤独な空気が漂っていた。

声をかけられずにしばらくそんなGMの姿を見つめる。

ふいにGMが私の方に視線を向けた。

そして、彼の切れ長の目がいつもより大きく見開かれる。

「なんだ、いるなら声かけろよ。びっくりするじゃないか」

GMはいつになく自分の方から視線を逸らし、そのままダイニングテーブルの前に立つ私の方に近づいてくる。


< 55 / 247 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop