そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
あの手紙、本当にちゃんと届けてもらえるかな。

あのつり上がった眉を思い出して、ため息をつきながら肩を落とした。

「こんなところで何してるの?友梨ちゃん」

突然、後ろから元気いっぱいの真知さんの声がする。

振り返ると、ベージュのパンツスーツにブラックのハーフコートを羽織った真知さんが首に巻いたグレーのショールを外しながら立っていた。

相変わらずつやつやの髪はアップにして一つに束ねられている。

真知さんもきれい。山村さんよりもずっときれいだと思った。

「真知さん!」

「ど、どうしたの?なんだか泣きそうな顔しちゃって」

「いえ、大丈夫です」

真知さんにも言えないよね。GMとのこと。そして山村さんのことも。

「そう?大丈夫そうな顔してないけど」

そう言いながら私の顔を心配そうな目でのぞき込んだ。

「ごめん、さっきちらっと見ちゃったんだけど、山村秘書さんと何か話してなかった?」

真知さんは腕を組むと、鼻に皺を寄せて不快そうな顔をした。

その表情がおかしくて思わず笑ってしまう。

「今度イベントスペースを借りるので、そのことで少し話してただけです」

私もこんな誤魔化しがさらっと言えるようになったんだと、自分自身に驚いていた。

「ならいいけど」

真知さんは組んでいた腕を解き、私の肩に手を当てる。

「今日は呼び出してごめんね。いよいよ来週座談会だからちょっと内容を確認したくて」

「はい、よろしくお願いします」

私は真知さんと一緒に、打ち合わせスペースに向かった。

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