そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
どれくらい抱きしめられていたんだろう。

ようやく私の震えが治まり、ゆっくりとGMの体が離れていく。

それなのに硬直した私の手はまだ彼の腕を掴んだまま外すことができない。

GMの顔を見上げると、必死に私の震える体を抱きしめてくれていたせいか頬は少し紅潮しているように見えた。

少しずつ私の気持ちも冷静になっていく。

それと同時に、なんてこと言ってしまったんだろうと我に返り、恥ずかしさでGMから顔を背けた。

「すみません。私、何言ってるんだろ」

私がうつむいたまま呟くと、彼もまた小さく呟いた。

「俺こそ何やってんだろうな」

私は握り締めていた彼の腕からそっと手を外す。

GMは外した私の手をすぐに取ると言った。

「とりあえず状況が落ち着くまで俺の家にいればいい」

「え?」

今、俺の家に・・・・・・って言った?

聞き違いかと思い、GMの顔を見上げる。

「都心にあるマンションなんだけど、無駄に部屋数だけ多くてね。もてあましてるんだ」

「でも、そんなこと」

「何も心配しなくていい」

GMは優しく微笑む。

その優しい微笑みを信じても大丈夫なの?

だけど、男の人と一緒に住むなんてこと、私はしたことがない。

付き合ってもいない男女が同居だなんて、祖父が聞いたら卒倒するだろう。

もちろんGMは私のこと女性として見ていないだろうから、間違いはないと思うけれど、かといって絶対とは言い切れないよね?私達が男女である限り。

せっかくのGMの好意に対して、よからぬ心配をしてしまう自分の気持ちをどう伝えればいいのかわからず、ただじっとGMの目を見つめ返した。

「そんな目で見るなよ」

GMは私の心配を見透かしたように、苦笑しながらうつむく。

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