嬉し涙を流す場所は。
怜「‥先生だからじゃないです。
例え優秀なベテラン医師だとしても
僕は手術なんて受けないと言ってました。
柳瀬先生が悪いんじゃない。」
蒼太「君は優しいな。
俺なんかの事を庇ってくれるんだ。」
怜「違うんです!本当に。
想像してみて下さい。」
蒼太「うん。」
怜「‥もしも、柳瀬先生が僕と同じ
病気になって手術を受けなかったら
この手が使えなくなる。
手術を受けたとしても60%の確率で
この手が使えなくなる。
もう二度と目の前の患者の命を
救えなくなるって言われたら
柳瀬先生はその手術を受けますか?」
俺は目を閉じ想像する。
今の怜くんの気持ちを。