嬉し涙を流す場所は。
雅喜「俺、ずっと他人の命に
興味なんてなくてさ。
じゃあ、何で医者なんて仕事
選んだんだよって話なんだけど
多分、超えたかったんだ。」
だから、俺はいつも張り合ってきた。
結局、超えられないくせに。
脩「超えたかったって何を?」
雅喜「雄にいを超えたかった。
雄にいはずっと冴島さん家の
自慢の息子だったから。
小さい頃からそんな雄にいを超えたくて
色んな事試してみたけど、何一つ
超えられるものなんてなくて
だから意地みたいに医者って仕事
選んで今だに張り合おうとしてる。」
思い知って惨めになるだけなのに。
そんなちっぽけな負けん気で
医者になったって意味ないのに。
脩「冴島先生は優秀ですからね。
でも、雅喜先生も優秀だと思いますよ。
どんな状況にも動じないあなたは
医者に向いていると思います。」