嬉し涙を流す場所は。

雄大「違う、生きているからだよ。」

怜「え?」

雄大「生きているから悩むんだ。
病気を患った患者もそれを
助けようとする医者も
会社に勤めるOLやサラリーマンも
学校へ行く学生も生きているからこそ
悩むんだ。命が無くなってしまえば
悩む事すら出来なくなる。
これが、君の質問の答えだ。」

怜くんはニッコリと笑った。

怜「冴島先生は凄いですね。
相談して良かったです。
ありがとうございます!
...それと...柳瀬先生も。」

雄大「え?」

振り返ると今にも
泣き出しそうな顔をした柳瀬がいた。

蒼太「何で...ですか?冴島先生。」

雄大「1人で頑張る必要はないと
言ったはずだ。」

柳瀬は滲んだ瞳で真っ直ぐと怜くんを見た。
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