嬉し涙を流す場所は。
~雅喜side~
雄にいの気持ちを知った時
俺はショックよりも動揺の方が
大きかった。
まさか、あの雄にいが
稀を好きだなんて。
雄にいに呼び出された俺は
指定された居酒屋へと向かう。
さすがは雄にい。
そこは、俺と蒼太がよく居酒屋とは
かけ離れた小洒落た居酒屋だった。
雄大「飯食ったか?」
雅喜「いや、まだ。」
雄にいは無言でメニューを差し出す。
料理を注文し、運ばれてきても尚
俺たちの間に会話はなかった。
雄にいとの空気が
こんなにも重苦しかったのは初めてだ。