嬉し涙を流す場所は。

松下「ちょっと待って、篠宮。」

私の腕を掴んだ松下くんは
あのさ...と言った。

松下「俺、篠宮の事が好きだ。
大学生の頃からずっと好きなんだ。
篠宮に彼氏がいる事も知ってる。
相手は医者だっけ?俺なんかが
敵う相手でもない事は分かってる。」

松下くんは優秀な人だった。
いつもトップの成績にいるような人で
教師にならなくても
弁護士や大手の企業に就職する事も
出来たような人間だった。
本気になって頑張れば
医者にだってなれたかもしれない。

松下「でも、俺は篠宮と
同じ職場で働きたくて教師になった。
篠宮が夢を叶える姿を
一番近くで見たかったんだ。
付け入る隙はないのかな?」
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