嬉し涙を流す場所は。
雄大「もしも柳瀬が命を助ける
ヒーローになりたいのなら
それは無理だと思うよ。」
蒼太「どうしてですか?
雄大「俺たちはヒーローにも
悪役にもならないといけない。」
いや、もしくはとても
弱い人なのかもしれない。
蒼太「先生はヒーローになりたいと
思わなかったんですか?」
その表情を見て俺は改めて
冴島先生は医者になんて
なりたくなかったのかもしれないと
思ったんだ。
でも、そうなると分からない。
いつも率先して助けようとする
冴島先生のその活力は
どこに存在してるのだろうと。
雄大「昔はそう思ってたよ。
でも、俺は期待などされなかった
人間だから。自分なら必ずなんて...
そんな自信も過信もここへ来て
全てなくなったよ。」
蒼太「でも、冴島先生は
認められたんですよね?」