嬉し涙を流す場所は。
蒼太「あの子、この間も運ばれて来ましたね。」
雄大「ああ。」
蒼太「何度目ですか?」
雄大「俺がここに勤め始めてからは
20回目だ。」
蒼太「どうして、冴島先生は
あの子の事を助けるんですか?」
柳瀬の言いたい事は分かる。
でも、あの日の稀の姿を
見たからこそ美優ちゃんの
気持ちもよく分かる。
そして、今の俺も彼女と同じ。
...生きる意味が見い出せない。
雄大「柳瀬。自分が病気になって
その悲しみを抱えている人間と
大切な人に殺されかけた
その苦しみを抱えている人間。
どちらが生きる希望を持てると思う?」
蒼太「‥分かりません。
でも、例え生きる希望を
持つ事が出来なかったとしても
自殺なんてやっぱり最低ですよ!」