嬉し涙を流す場所は。
だから、稀とは
産まれた時から一緒で
まるで兄妹のように
育ってきた。
稀の事を意識するようになったのは
雄にいが好きだと
打ち明けられた小3の夏。
その時からずっと
俺は稀に片想いをしている。
俺に勝ち目なんてない。
雄にいは昔から頭も良くて
スポーツも出来て
人当たりも良くて冴島家
自慢の息子だったから。
そして何よりも稀にとって
俺は、ただの幼馴染で
それが覆る事なんてこれから先
一生訪れないんだと思う。
俺の恋は一生実らない。
叶わない恋をずっとしてるんだ。