最愛～一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました～

どうやら訓練中らしい。
「きゃあ〜、可愛い〜」
目を輝かせながらはしゃぐ私。
イルカはご褒美下さいと言わんばかりにスタッフの前で口を開ける。
そこへスタッフが魚の切り身をタイミングよく放り込んだ。
イルカって可愛いけど、歯は結構鋭いのね。
ここでもスタッフに「餌あげてみますか？」と聞かれ、とびきりの笑顔で頷いた。
「はい」
スタッフがまたホイッスルを鳴らすと、イルカ達が鳴く。
「イルカの口に触れないように餌あげて下さい」
そうスタッフから指示を受けて、イルカ達の口に向かって切り身をポンと投げる。
パクッとイルカが食べてくれて一安心。
もう一頭のイルカにも同じように餌を上げて、成功した。
「可愛い〜。ここに住み着きたい」
ご機嫌でイルカを見ていたら、慧がスマホのカメラで私とイルカを撮っているのに気づいた。
「慧はイルカに餌あげないの？」