最愛～一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました～

「じゃれ合いはこれくらいにして、このホテル、どうでした？是非女性の感想を伺いたいわ」
藤井さんの質問に戸惑った。
果たして私の意見が彼女の役に立つだろうか。
「ア、アメニティとかお洒落で香りも素敵で良かったです。ベッドも広くてよく眠れましたし、そ、それに……コ、コーヒーマシンも部屋にあって……あっ、あとタオルも新しいのをその都度使えてとても便利でした」
噛み噛みになりながら感想を伝える私に藤井さんは美しく微笑む。
「良かったわ。私の提案なの」
その顔は満足そう。
きっと自分に自信があるんだろうな。
同じ女なのに、自分と彼女ではこうも違う。
私はまだ過去の自分と戦って、もがいている。
そんなことを考えてる間に私の横では慧と藤井さんとホテルの支配人の三人が話し出した。
慧が滞在中に感じたことをしたふたりに提案している。