最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
手を合わせていただきますをしたら、慧と田辺君がやって来た。
ふたりとも背が高くて、顔が整っているから食堂に入って来ただけで目立つ。
彼らを見ている女子社員もちらほらいる。
「隣いい?」
田辺君が私達に聞くが、もうテーブルにトレーを置いて私の隣の椅子に座ろうとしていて、それを見た水沢さんが苦笑いした。
「許可する前に座ってるじゃないですか」
「蓮見部長が一緒なのに断るやついないだろ?」
ニヤリと田辺君が笑って椅子に座ると、慧も水沢さんの横の席に「失礼するよ」と紳士スマイルで言って座る。
「打合せ、時間通りに終わったんですね」
慧と田辺君は経理と打合せだったのだが、予想より早く終わったらしい。
前回打合せした時は時間内に終わらなくて、急遽お弁当を手配したんだよね。
「ああ」と慧が私の目を見てにこやかに答える。
会社で彼と一緒に食事をするのは初めてで緊張してしまう。
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