最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
「恋人が優秀なアシスタントだと泣けてくるな」
深い溜め息をついて渋々私を解放する彼に、自分から顔を近づけキスをする。
自分からキスをするのは初めてだ。
呆気に取られた顔をする彼。
「これで仕事頑張れる?」
「まだまだ足りないけど、嬉しいよ」
とろけるような笑顔で言って、今度は彼が私に口付けた。
「私も頑張る」
名残り惜しかったが、彼から離れてベッドを出ると、床に落ちている彼のシャツを着て、バスルームに向かう。
今のキスで木曜日と金曜日は乗り切ろう。
平日は自分のアパートに帰るのだが、慧が北海道出張なので昨日の夜は誘われるまま彼の家に泊まった。
私も彼と一緒にいたかったのだ。
だって沖縄の島で会った藤井さんのことを思い出して不安だったから。
土曜日には慧にまた会える。
シャツを脱いでシャワーを浴びていると、慧もやって来て、私の身体を洗い出した。
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