最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
部長席が一番奥にあって、左の窓際の席に私の席があって……慧が出社すると申し送りをして……。
涙が零れそうになって、唇を強く噛んだ。
五年間働いた職場。
去ると思うと悲しくなる。
でも、私が辞めても困る人はいないだろう。
水沢さんはしっかり者だし、私の後任になってもすぐに慣れるはず。
彼女なら安心して任せられる。
そう心を決めて自席に座ると、バッグからスマホを取り出し、慧にメールを打った。
【私達別れよう】
じっとその文面を見るが、今度は消す気はなかった。
「さようなら」
そう呟いてメールを送ると、スマホの電源をオフにしてバッグに戻した。
慧にもらった鍵は、月曜日に返そう。
退職届と一緒に渡せばいい。
気まずいけど、それで彼が幸せになれるのだ。
藤井さんは美人で仕事も出来て、おまけに学生の頃から慧を知っている。
涙が零れそうになって、唇を強く噛んだ。
五年間働いた職場。
去ると思うと悲しくなる。
でも、私が辞めても困る人はいないだろう。
水沢さんはしっかり者だし、私の後任になってもすぐに慣れるはず。
彼女なら安心して任せられる。
そう心を決めて自席に座ると、バッグからスマホを取り出し、慧にメールを打った。
【私達別れよう】
じっとその文面を見るが、今度は消す気はなかった。
「さようなら」
そう呟いてメールを送ると、スマホの電源をオフにしてバッグに戻した。
慧にもらった鍵は、月曜日に返そう。
退職届と一緒に渡せばいい。
気まずいけど、それで彼が幸せになれるのだ。
藤井さんは美人で仕事も出来て、おまけに学生の頃から慧を知っている。