最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
美味しい食べ物があって、一緒に食べてくれる人がいる。
それだけでなぜか楽しかった。
ホクホク顔の私に彼は真顔で突っ込む。
「いや、なれないだろ。今は流石に酔ってないよな?」
私をじっと見つめる蓮見さんの言葉に引っ掛かりを覚えて、聞き返した。
「酔ってないですけど、昨日の私……そんなに酷かったですか?」
ホームベーカリーに夢中で、私がどうして蓮見さんの家にいるのか聞くのをすっかり忘れていた。
「酷かったというか、熟睡してて起きなかったから、うちに連れて来た」
彼は苦笑いしながら答える。
「わ〜、だからここにいる訳ですね。ご迷惑おかけして、本当に、本当にすみません」
仕事の疲れが溜まっていていつもより酔いが回るのが早かったのかも。
ペコペコ謝ると、蓮見さんは少し呆れ顔で注意した。
「当分外で酒を飲むのは控えるんだな。勧めた俺も悪かったが、他の男だったら何をされていたか……」
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