最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
「すみません。信じてもらえないかもしれませんが、こういうの……男の人の家で目が覚めたの初めてなんです」
しゅんとなる私を見て、何故か彼はクスッと笑う。
「東雲さんって面白いな」
「私……何かおかしなこと言いました?」
首を傾げキョトンとして聞くが、彼は紅茶を口に運びながら微笑した。
「いや、わからないならいい」
よくわからないけど、多分変なことを言ったのだろう。
ダイニングの隣のリビングに目を何気なく目をやれば、ソファの上に毛布が置いてある。
「あの……ひょっとして私、蓮見さんのベッド取っちゃいました?」
心配になって聞いてみたが、彼はとぼけた。
「さあ?ほら、冷めないうちに早く食べろよ」
その反応で確信する。
……やっぱり私をベッドで寝かせて、蓮見さんはソファで休んだんだ。
お店で私が眠っちゃって、凄く困ったに違いない。
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