最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
私ってもう蓮見さんの中ではドジな部下という認識になってる〜。
いろいろ失敗しているだけに、そう切り返されると何も反論出来なくなる。
「悪い。嘘がつけない性分でな。準備が出来たらキッチンに来てくれ」
形だけの謝罪を口にして、彼は指示を出す。
「はい、今行きます」
ドライヤーをしまって、彼についていく。
今みたいに命令される方が気が楽だ。
仕事モードになって恥ずかしさを忘れる。
キッチンでお皿や鍋を箱から取り出すと、蓮見さんに確認しながら棚に入れていく。
午前中はキッチンの片付けだけで終わり、昼食に彼とパスタを作って食べると、午後はゲストルームから整理していった。
引っ越しの手伝いをしていて、蓮見さんの家の詳細がわかってきた。
高輪にある三十階建ての高層マンションで、彼の部屋は最上階。
眺めも凄く良くて東京タワーやスカイツリーが見える。
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