最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
ベッドに寝かされ、彼は上着を脱ぎ捨てると、覆い被さってきて私の上着に手をかける。
胸元まで上着を上げられ、ハッと急に現実に戻り、思わず胸元を隠した。
この傷……見たらきっと私に触れなくなる。
ずっとコンピレックスで大人になってからは水着は絶対に着なかったし、温泉にいくのも避けていた。
見る人は顔を歪めるか、同情的な顔をする。
「どうした?怖くなった?」
彼が少し心配そうに私の顔を覗き込んだ。
「……胸に傷があるから」
か細い声でそう伝えたら、蓮見さんはチュッと私にキスをして微笑んだ。
「香澄のならどんな傷だって愛おしく思えるよ」
その言葉は私には衝撃的だった。
普通の人は、気にならないとか慰めの言葉を口にする。なのに、愛おしいだなんて……。
驚いている間に彼は私の服を脱がして、その傷に恭しく口づけた。
甘美なしびれが私を襲う。
「あ……ん」
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